レバードラグリール超簡単講座


レバードラグリールを初めて使う入門者向けの説明です。前から使っているけど興味のあるあなたもご一読下さい。

レバードラグ方式のリールについて

大型トローリングリールでも使われているレバードラグ

アベットリールはレバードラグ方式のリールを製造しています。レバードラグ方式って聞きなれない名前かもしれませんが、大型のトローリング用リールでは標準仕様のドラグ方式です。なぜトローリング用のリールではレバードラグ方式が標準かというと、それはモンスタークラスの大型魚の強烈な引きにもびくともしないなめらかで強靭なドラグを確保することができるからです。トローリング用のリールでスタードラグ方式などのドラグ方式を採用しているリールがすくないのはこのためです。 つまり、アベットリールでは大型のトローリング用リールに採用されているレバードラグ方式を小型リールに採用して、大型リール並の強くて安定したドラグを獲得しているということができます。

これは当店店舗のトップページに掲載しているトローリングリールです。大きなレバーがみえますか。


次に、レバードラグ方式のリールのドラグ(ブレーキ)と、スタードラグ方式などのクラッチ式のリールのドラグ(ブレーキ)の違いはどこにあるのか見ていきます。


ドラグの仕組みの違いについて

似ているけど大いに違うレバードラグとスタードラグリールの構造

みなさんカーボン製のドラグ(ブレーキ)は見たことがあると思いますが、2種類のリールのドラグ方式の根本的な違いは、このドラグのある場所の違いと、ドラグに横からの圧力をかける方法の違いになります。 

これはスタードラグ方式などのクラッチのあるリールのドラグの写真です。黒いカーボン製のドラグと金属の部品の組み合わせによりドラグを作っています。



スタードラグリールのドラグの仕組み

まずはスタードラグ方式などのクラッチのあるリールでは、メインギアの内側にピッタリはまり込むサイズのドラグを通常複数枚はさんで、これに対して5角形などのヒトデのような形のハンドルを、シャフトの周りを回るネジのように回転させて横からの圧力を加えて、スプールと軸の回転に対する摩擦を作りだしでいます。ドラグの直径はギアの内側に収まるサイズであるため、あまり大きなドラグにはできないという制約があります。 

スタードラグ方式などのリールでは、レバードラグ方式のリールと異なり、クラッチが独立しています。逆にレバードラグ方式のリールでは独立したクラッチが存在しません。レバードラグ方式のリールではドラグレバーそのものがクラッチとして働き、レバーを押し込めばクラッチがつながり、レバーを緩めればクラッチが切れます。 

スタードラグ方式のリールの例。これはシグラーSMモデルです。



レバードラグリールのドラグの仕組み

一方レバードラグでは、スプールの側面にドラグを取り付けるため、ドラグのサイズは相対的に大きくなり、均一でなめらかにドラグが効きます。スプールに取り付けられたドラグは、スプールとほぼ同じサイズのブレーキにより横から圧を受けて摩擦を作り出します。ブレーキに横から圧を加えるために、リールの外側にレバーが取り付けられ、レバーの回転がレバーの軸に内蔵されている“カム”の形に添って横からの圧を作り出し、それがブレーキとドラグを圧着させるためドラグが生成されます。説明が難しいですが、一言でいうとレバーの回転の動きをドラグに対する横の動きに転換しているということで、レバーの回転に応じてドラグに横の圧がかかります。

これはレバードラグ方式のアベットリールのスプールの写真です。黒いカーボンの丸い板がスプールに張り付けられています

また、ここでご注目いただきたいのはレバードラグ方式においてはレバーを倒すことでハンドルの回転とスプールの回転が連動するため、レバー一つでクラッチの役目とドラグ強度の調整の役目の両方が行える点です。つまり非常に単純な仕組みだということです。

そして一般的に単純な仕組みのほうが壊れにくいですよね。

レバードラグリールの使い方について

使ってみればむしろ単純なレバードラグリール

基本的な使い方は、先ずはレバーを倒した(回転した)時にドラグが最適になるようにリール軸についている“プレスノブ”を回転してドラグの強さを調整します。プレスノブの締めが弱いと、レバーを倒したときに“ストライク”や“フル”の位置でもドラグの利きが弱いことになります。反対にプレスノブを強く締めすぎると、“ストライク”の位置までレバーを倒すことができないこともあります。 最初はストライクの場所で糸を引っ張り出してドラグを確認してください。

この時ドラグがゆるゆるで糸がするすると出てしまうようなら、一度レバーを戻してからプレスノブを少し締めて、同じ方法で糸を出してみましょう。ドラグの調整は基本プレスノブを元の位置まで戻して行います。何回か繰り返すと適切なプレスノブとドラグレバーの調整方法がわかります。

こうして使っているうちにその日の釣りに合わせて緩めのドラグにしたり、強めのドラグにしたりという余裕ができますし、レバーを倒しただけでおよそのドラグの強さがわかるようになってきます。



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レバーの仕組みはテコの仕組み

レバードラグをさらに深堀りしてみましょう。これは当店で普段利用している道具の一部です。何処にでもよくある道具ばかりですが、実はすべてテコの原理を使ったものです。このほかにもドライバーやくぎ抜きなどもテコの原理を応用したものです。レバードラグのレバーはまさにテコの仕組みで動いています。テコの原理を応用すると、場合によっては かなりの力が「作用点」に働きます。「レバレジ」をかけて力を入れるということですから。

このテコの原理を応用したドラグレバーをとことん締めこんでいくと何が起こるでしょうか。プレスノブの調節が最適であれば、レバーをフルの位置まで締めこんだ場所が限界点で、リールの最高性能を働かせているので問題はありません。

ところが、プレスノブを締めすぎた場合にレバーを強く押し込んでいくとフルの位置まで倒せないことがあります。それはリールの限界を超えてレバーを倒そうとしているということなので、それ以上レバーを締めこむのは止めましょう。レバーはテコの原理で動いているだけなので、無理して締めこめば故障の原因になるかもしれません。この点は注意が必要です。



写真を見ながら使ってみる

フリースプールの位置です。ドラグとブレーキの間隔が広く離れている状態です。写真中央で黒っぽく写っているのが プレスノブ です。



BAITの位置です。プレスノブの調整で、泳がせの魚を柔く保持したり、ジグの降下スピードをセーブする程度の摩擦を与えます。このポジションはドラグの値のかけ方で釣果に差が出る部分なので、最適な状態になるまで何度も調節してください。



ストライクの位置です。魚のファストランに備えるドラグ臨戦態勢の状態。BAITのポジションとストライクのポジションの中間くらいで待ち受けるようなこともできますし、時として弱めのドラグが必要な場合は臨機応変に対応します。



フルの位置です。魚との対戦でドラグが足りない場合はここまでレバーを押し込んで、さあ最後のひと頑張りです。



レバードラグリールの優れた点

【1】ドラグ調整の自由度が高い点

ファイト中のドラグ調整が自由にできるのが最も優れた点です。レバーを押し込むだけでドラグ調整ができます。

【2】フォールスピードを微調整できる点

ジグのフォールスピードの微調整や泳がせの魚の調整など、リールの回転に僅かな抵抗を加えたい場合などに“ベイト”の位置で使用すると威力を発揮します。クラッチ式ではこの調整は難しいと思います(メカニカルブレーキをこの用途に利用するのは破損の恐れがあるためお勧めしません)。

【3】ドラグの効きが均一でなめらかな点

ドラグの面積が広いことからドラグの効きが常に均一でなめらかです。ドラグの面積が広い点は既に説明しているのでここでは割愛します。

【4】仕組みが簡素で故障しにくい点

故障しやすいといわれているクラッチ関係が無いことを含め、仕組みが単純なため故障が極めて少ないです。





レバードラグリール超簡単口座を読んでいざ出発

 

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